つれづれなるままにー巡る事象

書生の部屋からは、時折誰かの歌声が聞こえる。

 

ギターの音にあわせて聞こえるその歌声は、普通に上手い。

 

今晩も

いつものように

そう

幕が開き

 

というのは嘘で

いつものように、そのうたかたの歌声が聞こえてきたのだ。

初夏の頃から聞こえていた歌なのだが

なんか、自分も名前は知らないけど聞いたことのある、懐かしい曲であった。

何度も何度も歌っているのを聞いているうちにはっとした。

 

そう、その歌、書生は昔、そう、このように聞くともなく聞こえていた曲だったのだ。

 

当時、書生は慣れないコンビニのバイトをしていた。

その時、店内に流れていた有線でよく流れていた曲であったのだ。

そのことを思い出した瞬間、一気に当時の自分が思い出された。

しかもちょうどこの季節の出来事だった。

思えば当時の自分にはまさに、

果てしない未来があって

それを信じていれば

何も恐れずにいられた

感じだった。みたいな。

あ、ここまででお気づきだと思うが、いくつかアーティストの歌詞を引用している。

 

まあ、そんな感じで、ちょうど何年か前の自分を思い出し

何やら、スピリチュアルな気分になった。

何気なく聞こえていた曲が

こうして何年か後に、こうして別の形で聞こえてくる。

こうした出来事は実際にはもっと色々起きていて

書生らは見過ごすことが多いのかもしれない。

そんなことを思った夜であった。